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介護と経営

管理者の資質

介護報酬引き下げに対応するため、新事業所の立ち上げなど事業規模拡大を考えている介護事業者も多い事と思います。この場合、新事業所を任せられる管理者の人選が必要になります。
管理者が身につけておくべきスキルは、論理的思考・判断力・経済的思考・先見性・コミュニケーション力・柔軟性・交渉力・行動力・責任感さらには介護に関する知識など多岐にわたります。
これらのスキルを持つ管理者を選任することが望ましいのですが、限られた人材の中から登用するため最初から管理者として適任という人材はまずいない現状があります。
このため、介護現場での経験や技術を評価し管理者に抜擢するケースをよく見受けます。
しかし、プレーヤーとしては優秀であっても管理者としての経験が浅いため、「管理者としてのさまざまな困難に耐えきれない」「優秀であるため高圧的になってしまう」などの理由で孤立し、退職してしまうというケースがあります。
一般企業であれば主任、課長、部長などそれぞれのステージで、それぞれの上司の背中を見ながら指導を受け、より責任が重い管理者へステップアップして行くのですが、介護事業の場合よほど大規模な事業所でない限り、管理者経験のないまま管理者になってしまいます。

このような状況の中、経営者は管理者育成のため時間と労力をかける覚悟と管理者登用に際し、「真摯さ」と「タフさ」がある人材を見抜くことが求められます。
「部下たちは、無能、無知、頼りなさ、無作法など、ほとんどの事は許す。しかし、真摯さの欠如だけは許さない。」とドラッカーは言っています。
介護の経験や技術は重要な要素の一つですが、正直さや誠実さをもって実践の中で思考錯誤を続けながら、経験を重ねることに耐えられるタフな人材は管理者としての、より重要な資質と言えます。

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