介護福祉士試験 令和8年1月よりパート合格制度導入
働きながらでも介護福祉士を目指しやすいように、厚労省は「パート合格」の仕組みを新たに導入することを決めました。この制度は令和8年1月実施予定の第38回試験より導入されます。現行ある13科目を3つのパートに分け、パートごとの合格を認めるとういうものです。これにより、範囲を絞った学習が可能となり、時間がない中でも数年かければ合格しやすい制度となりました。
介護事業所にとって、介護福祉士は中核的な資格であり、資格者が多い事業所は質が高い事業所とみなされ、サービス提供体制強化加算など加算の算定が可能になります。このように事業所にとってメリットの大きい資格なので、スタッフには積極的に資格取得にチャレンジしてもらいたいところです。そこで、今回の改正を機に資格取得支援制度を考えてはいかがでしょうか。
具体的には、
〇介護福祉士を取得した場合の処遇の明確化
〇資格に関する相談窓口の設置
〇取得費用の援助
〇学習時間を考慮した勤務体制の見直し
〇社内研修の実施
などが考えられます。
事業所の負担は増えることになりますが、「がんばって受験しよう」と思えるような魅力的な制度にすることが重要です。この支援制度が機能して介護福祉士が増えれば当然大きなメリットとなります。さらに、「いまの組織に属していることが成長につながる」と実感してもらえるようになれば職場の雰囲気も前向きに変わることでしょう。また、内外に向けて「スタッフを大切にしている職場」といった印象に繋がれば、企業イメージが向上して成長意欲がある人材確保にも有利になることでしょう。
【文責:竹内 光彦/プロフィールはこちら】