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建設業と金利の関係

建設業を営むにあたり、資金繰りは非常に重要なテーマとなってきます。工事の受注から、最終的な入金までの期間が長ければ長いほど事業者にとっては資金繰りの負担が増加するといってよいでしょう。それでも現在はまだ金利が低いため、借りたお金の分だけ考えておけば、利息はそれほど気にならない状況にあるかと思います。しかし今後は、世間の金利上昇とともに金利を意識した資金調達を考える必要がでてくるでしょう。

【金利が上昇すると】

①金利が上昇するということは、資金調達の場面において利息が増加するということを意味します。建設業の場合金額が多額になりやすいことから、期間、利率、最終的にな総支払額を意識する必要がでてくるかと思います。仮に5,000万円を1年借りた場合、1%の金利上昇で年間50万円の費用負担が新たに発生することになるのですが、5年、10年と借入期間が長くなるにつれ250万円、500万円と金利の負担は大きくなってきます。複数年の資金調達は特に影響が大きくなります。

②金利上昇が続き、インフレが発生すると原材料などの高騰が見込まれます。建設業は受注から完成・入金までの期間が長くなりやすい業種ですので、損益管理には十分注意する必要があります。物価上昇局面においては施主との値段交渉の余地を残しておくこと等も重要になります。

③戸建て住宅の需要や利益が減少するおそれがあります。住宅ローンの返済期間は平均で約30年ほどとなっていますので、金利が上昇するにつれ返済額も増えていきます。そのため、本体価格にかけられる金額も減ることからより厳しい利益管理を求められることになります。

今後金利が上昇した場合に備え、借入金をできるだけ返済することや、利率の低いうちに返済期間を延ばして借換えをしておく、金利が上がっても継続可能なビジネスモデルの構築に取り掛かるといった対策が必要ではないでしょうか。

【文責:保苅征秀/プロフィールはこちら

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