倒産企業の特徴について
東京商工リサーチが3/5に公表した「倒産企業の財務データ分析」調査によると、倒産した企業のうち約7割は直近決算の数字が赤字だったそうです。また、倒産した企業のうち7割の企業が債務超過となっていたそうです。倒産は経営者だけでなく、従業員や取引先にも大きな影響をもたらしますので、経営者にとってリスクコントロールは非常に重要な課題ではないでしょうか。ここで、倒産する会社の特徴を列挙してみます。
【倒産する会社の特徴】
①社長が会社の方向性をしっかりイメージできていない(親会社や元請会社に依存しっ ぱなしや、企業の将来ビジョンが明確でないと社員に混乱や方向性の不一致が生じや すくなります)
②業界分析や市場変化への対応ができていない(市場の動きを的確に把握し、それに応 じてビジネスモデルや製品、サービスを変化させてゆくことが重要です。また、利益 が出ているうちに、次の一手を模索することが重要です)
③必要な経費まで削減している(経費削減は会社にとって重要ですが、長期的な成長の 機会を損なうこともあります。適切な投資を行うことで会社の成長を促すことも必要 となります)
経営者は資金繰りや事業計画の策定、人材採用や設備投資の実行などを積極的に取り組むことで、会社の倒産リスクを軽減できると考えられます。もしご自身の会社にこれらの特徴が当てはまる場合には、まずは客観的に社長自身や会社を見直してみる必要があるのではないでしょうか。その上で、倒産のリスクが高いと判断した場合には、
- 立て直しを図る
- 経営者の財産が痛手を負う前に会社を閉める(←これが一番難しい)
- M&Aにより他社に経営権を渡す。
といった選択肢を考慮し、早めの対策を講じることが重要と考えます。
【文責:保苅征秀/プロフィールはこちら】