馬鹿にするな
現在の内閣支持率は25%程度。どのマスコミの世論調査を見ても史上最低だ。
政治とカネの問題が吹き荒れている。
自民党は2月5日、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、各政治団体の代表者を務める議員を明記した資料を立憲民主党に提出した。提出された資料は、令和2年から令和4年までの3年間のもので、安部派の「清和政策研究会」と二階派「志帥会」に所属していた現職国会議員の氏名とともに、政治資金収支報告書の訂正が記載されている。だが、ただそれだけでことは基本的に「終わり」なのである。
2月16日から3月15日までは確定申告の季節で、納税者は黙々と準備をし、申告・納税を行う。この時期の会計事務所は超多忙だ。また昨年10月からはインボイス制度のために煩雑な対応にも納税者も私たち会計事務所も必死に対応してきた。それも課税の公平のためにと頑張ってきたのだ。
ところが政治家には税の特権がある。裏金はバレなければ、そのまま裏金で税がかからない。しかも、バレてもあとから政治資金収支報告書を訂正すれば、政治資金となって正々堂々と非課税なのである。
政治とカネで、バレても非課税というのは、一般納税者の感情としても、税の専門家の税理士としても到底理解できない。民間の一般人は、税務の修正申告は税務署に指摘されれば加算税の対象だし、内容によっては脱税で重加算税の対象にもなりえる。期限に遅れれば、当然これまた罰金対象である。
さらに政治家は政治資金について詳細な領収書を用意しなくても良いが、民間では領収書が求められ、それがインボイスでなければ消費税の控除はできないなど要求は厳しい。
自分たちはもうこれから真面目にやらないということではない。しかしこれ以上一般国民を馬鹿にしないでもらいたい。
【文責:飯沼新吾/プロフィールはこちら】