院内掲示の見直し
医療機関には数多くの院内掲示がされていると思いますが、開業時や新たな施設基準・加算を取る時以外に意識されたことはありますか?今回は改めて院内掲示の基本的なルールをご紹介いたします。
適切な医療情報の提供の必要性から患者に知らせるべき必要最小限の事項の院内への掲示が、医療法によって全ての医療機関に義務付けられています。更に保険医療機関は、保険医療機関であることを表示する必要があります。
掲示場所は、入口、受付、待合室やその付近で患者が見やすい場所とされています。医療機関を運営する上での最低限の表示事項は以下となります。
【クリニックの場合】
① 管理者の氏名
② 診療に従事する医師又は歯科医師の氏名
③ 医師又は歯科医師の診療日・診療時間
ここで見落としがちなのは診療に従事する医師・歯科医師が複数いる場合です。開業後などに他の医師等を雇入れた場合は、全ての医師・歯科医師毎に診療日・診療時間を掲示する必要がありますのでご注意ください。
他にも施設基準(加算)を取る際に院内掲示が要件となっている場合がありますので、ご確認をお願いします。加えて定期的に院内掲示について、必要なもの・不要なものの確認をお勧めします。
掲示物は待合室等で患者の目に留まりやすいものですので、クリニックの特徴を伝えるチャンスでもあります。最近では手書きのポップでサービスや商品紹介をしているクリニックも見受けられます。掲示しなくてはならないという義務意識ではなく、コミュニケーションツールとして検討してみてはいかがでしょうか。
【文責:山口愛敬/プロフィールはこちら】