「人材定着」について考える②
岩手県にある「株式会社小田島組」は、地方の土木建設業者のイメージを覆すユニークかつ大胆な経営により、急成長を続け、社員の半数以上が10代~20代という若いエネルギーに溢れる会社です。なぜ若者が集まり、そして定着するのか。小田島組の建設業の枠にとらわれない新しい事業や働き方を生み出す22の取組みの一部をご紹介します。
1. 徹底的なIT化でいつでもどこでも仕事ができる環境を
社内をクラウド化し、業務を徹底的にIT化。社員全員にスマホ、タブレット端末などを支給し、出退勤や情報共有に活かし、いつでもどこでも仕事ができる状態を確立。作業の高速化を実現し、生産性の向上、残業時間の削減にも効果。
2. 通勤方法の斬新な改革
社有車による地域乗り合い通勤制度で社員の通勤の負担をバックアップ。社員の車保有の負担を減らすため休日の社有車をカーシェアリング。どこでも仕事ができる強みを活かし、公共交通機関の通勤時間を勤務時間としてカウントする改革を断行。電車内から朝礼や勉強会に参加するのもOK。
3. 社内コミュニケーションの強化
社員のコミュニケーションは小田島組が大切にしていることのひとつ。近い役職同士の情報交換の場「グループ懇親会」、上司と部下が食事をしながらコミュニケーションを深める「部下とのサシ飲み・サシ食い」など多種多様のコミュニケーション・飲みニケーションの機会を設けている。
4. 女性活躍
社員171名のうち女性は70名(2023年4月)。資格取得をサポートし手に職をつける、子育てをしながら働く、など女性が働きやすい職場を作るため日々改革を行っている。
このような多種多様な改革は、すぐにできるものではありません。しかし、勤怠管理ような、その気になれば比較的手をつけやすい改革もあります。社員が定着する仕組みは、実は人材採用、成長にも効果的です。会社として社員に何が提供できるか。御社だからこそ社員に提供できる価値があるはずです。
【文責:相澤秀次/プロフィールはこちら】