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【号外】贈与の課税

令和3年中の贈与税の申告した人は全国で48万人でした。贈与は年間110万円の基礎控除があり、110万円以下の贈与の場合には申告はしなくていいこととなっています。110万円以下の贈与をされる方も多いため、相当数の方が贈与をしていると考えることができます。

前年度の税制改正により、将来発生する相続から相続財産として対象となる生前贈与の期間が3年から7年に延長されることとなりました。これは納税者にとっては増税となります。今回の改正の影響を考えてみましょう。相続発生からさかのぼって7年間の贈与は相続財産とされます。そのため、贈与は1日でも早い方が有利ということになります。贈与を受けるということは、もらった人が自由に使っていいということですが、学費や資格の勉強、海外留学のために使ってほしいというメッセージと一緒に贈与するというのはいかがでしょうか。将来の夢のために支援ができれば、あげた人ももらった人もハッピーですし、相続税対策にもなります。

贈与には、これまで説明した贈与とは税金の計算方法が異なる「相続時精算課税贈与」というものもあります。精算課税贈与は逆に納税者有利となる改正がされていて、毎年の基礎控除110万円が相続財産の対象とならなくなりました。精算課税贈与は、将来値上がりしそうな資産を贈与するのに向いています。精算課税贈与の詳しいことについては、また別の機会にさせていだくとして、どちらの贈与が有利かどうかは各人で異なります。その判断にあたっては一定のセオリーはあるものの、プロでも判断が難しい部分になるので、ご検討中の方はご相談いただければと思います。

【文責:浅川義明】

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