新年度に向けて従業員の昇給(賃上げ)をどうするか
ここ最近、大手企業を中心に賃上げの傾向にあります。特に世間を驚かせたのはユニクロの「年収最大4割増」という話。なかなか他社がマネできる内容ではないですが、かなり思い切った舵取りですね。その他、JR東日本が新卒初任給を8,000円引き上げ、キャノンが全社員の基本給7,000円引き上げ、など各社の賃上げが新聞を賑わせています。
日本商工会議所がまとめた「2022年度の所定内賃金(正社員)の動向」によると、2022年度に所定内賃金を引き上げた企業(予定含む)は52.6%と、1年前の調査に比べて7.6ポイント増加したそうです。賃上げの理由として、「物価上昇」を挙げる企業が37.3%と、1年前に比べて26.5ポイント増と大幅に増えており、物価上昇が続く中、人材確保のために賃上げを実施している様子が見受けられます。
とはいえ中小企業においては、なかなか賃上げに踏み切れないのも事実。ですが周囲の賃上げ動向も無視はできません。そこで、「現在の自社賃金額が世間相場と比べてどうか」の検討に使える情報をご紹介します。厚生労働省において、年齢別、地域別、業種別、職種別での賃金の平均額を調べることができる便利なWebサイトが用意されています。
例えば、40~44歳/製造業/長野県で絞って検索をしてみます。出てきた数字は所定内給与額月額(残業代を含まない賃金額)が301,400円、年間賞与等が1,060,600円でした。この数字が絶対ではないですが、自社賃金額の立ち位置を把握するのに使えますね。「賃金引き上げ特設ページ」と検索していただければ、当サイトが出てきますので、新年度に向けて賃上げを検討されている会社は参考になさってください。
【文責:小倉洋平/プロフィールはこちら】