任せることは難しい
優秀な上司の条件の1つに「うまく部下に仕事を任せる」ことが挙げられると思います。部下に仕事を任せることにより、上司は上司でないとできない管理などの仕事に専念できます。一方、部下は仕事を任されることにより「やり甲斐と責任」を感じ、より良い仕事をしようと成長します。しかし、現実は仕事を任せることは簡単ではありません。最近読んだ雑誌になるほどと思ったコラムがありましたのでご紹介します。
マイクロマネージメントをしていないか
任せた仕事の結果が、想定より劣る可能性が大いにあります。このため手取り足取り指示を出したくなります。自分でやったほうが早くて正確でしょうがぐっと堪え、任せるようにしましょう。部下が自分で考え行動することにつながります。
このまま任せたらどのようなリスクが起こるのか
それが許容範囲かどうか、マニュアル、チェックリストなどでミスを未然に防げないか、など任せられる環境を整えることが上司の仕事となります。
当事者意識を持ってもらう
たとえば、どんな重要な会議の資料でも作った人に説明させます。自分が説明する資料なので自然と責任感が生まれます。ページのミスなどがあれば冷や汗をかきながら説明することになり次につながります。
任せることの葛藤を乗り越える
任せていたため報告されず、知らぬ間に進んでいたとしても最終的な責任は上司がとらなくてはなりません。そのため、細部までチェックしたくなる葛藤を抑えつつ、ここぞというところはチェックして失敗を未然に防ぐことが求められます。しかし、難しい作業のため上司も失敗を経て成長することと思います。
介護事業では事業所の管理者など責任ある立場の人材が必要となります。「仕事を任せる」を意識して、事業所全体のスタッフが自分で考えて行動できるスタッフに成長できれば理想の事業所に近づくことと思います。
参考文献:Visionと戦略8月号(保険・医療・福祉サービス研究会)
【文責:竹内光彦】