電子インボイス
いよいよ2023年10月消費税インボイス制度が実施されます。
今回は、それに関し販売管理システムに関する影響についてお話しします。
制度改正により、消費税の課税業者となれば(適格請求書)インボイスを発行することが義務付けられます。ですから今回はほとんどの業者が販売管理システムを改修せざるをえません。
とりあえずSXや弥生販売など汎用のパッケージソフトをお使いの業者さんは、各社対応してくるでしょうから、それに則ってバージョンアップすればよいだけで、さほどの手間暇費用はかからないと思います。しかし独自のシステムを組まれている場合は、早めに業者さんと打ち合わせをされた方が良いと思います。
いつもならこれでお終いなのですが、今、国家プロジェクトレベルで真剣に議論されているのが「この際、紙のインボイスやめないか」ということです。
昨年7月に大手ベンダー10社で「電子インボイス推進協議会」を設置し、昨年12月に国際規格「Peppol(ペポル)」に準拠した標準仕様を決定し、各社それに準拠した開発が始まっています。
これは凄いことで、いままで中小では請求書等を見ながら手で品名や、単価、現場名などを別途仕入台帳などに入力していたのではないかと思います。(大手の場合はEDIとかあったと思いますけど。)ところが標準仕様に準拠した電子インボイスが来れば、確認用の納品書・請求書のPDFイメージなどはバラバラでも、電子的な形式は同じですから電磁的にデータ連携を行えば、仕入台帳などが出来上がり、前回と比べて単価が高いなどとすぐわかるようになります。
しかも大手ベンダーが一斉にとなれば、紙から電子へ潮目が切り替わる瞬間のように思えます。大手から下請け業者の流れで切り替えが粛々と行われ、標準仕様の電子インボイスでしか納品・請求は受け付けないと要求される可能性は高いですし、自社の仕入に関しても電子インボイスでの受け取りを標準とし、合理化を図ることを狙って良いと思います。また当然パッケージソフトの2023年バージョンアップはこれを実装したものになると思います。
(文責:飯沼新吾)