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月刊未来経営

低迷する本業を再構築するには

この図はアンゾフのマトリックスと言います。経営学では定番の古典的な表です。名前はどうでも良いのですが、本業の低迷に苦しんでいるものの、どうやって新しいビジネスを展開していけば良いのか悩んでいる企業にとっては大きな手掛かりとなる表です。

例えば富士フィルムは主力の写真フィルムが消滅していく中、レントゲンフィルムやデジタルX線画像診断システムなどを通じて医療業界に強い接点を持っている点を活かして、「既存市場」に経鼻内視鏡やインフルエンザ検査薬など「新規技術」を提供し、新たなビジネスを創出しました。

さらに富士フィルムは化粧品業界という全く「新規市場」に、「新規技術」で挑み「アスタリフト」というブランドで年商も100億円単位のビジネスに成長させました。

この表を活かすとき大事なポイントは自社の「既存技術」か「既存市場」のどちらかを軸に展開していくことで、両方とも新しいところに飛び込んでいくのはあまり得策ではないことです。狙うならどちらかの強みを活かすことが肝要です。全くの新規市場に新規技術で飛び込んでも、当然そこにはそこで長年戦ってきた既存の競合がいて簡単には参入を許しません。富士フィルムの例でも写真フィルム時代の界面活性技術を大いに活かして、いままでにないアンチエイジングの化粧品を投入したから資生堂などと戦えたのであって「新規市場」には間違いありませんが全くの「新規技術」ではないのです。

ところで事業再構築補助金最大6,000万円が話題ですが、最近指針が示されました。それによると「新技術」「新市場」どちらも満たさねばならないと書かれています。6,000万円は魅力的ですが相当にリスキーです。狙うなら「アスタリフト」のような作戦を練りましょう。

(文責:飯沼新吾)

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