社会福祉法人 若竹大寿会の業務改善 その2
前号に続き若竹大寿会の業務改善に対する取り組みをご紹介します。
トヨタの生産方式を参考に「ムダ」「ムラ」「ムリ」を徹底的になくすため「標準化」「簡素化」「平準化」の3つの視点から改善に取り組みました。
- 標準化
標準化ではどの職員も同じ質で作業を行えることを目的とし、現状把握→分析→マニュアル化という流れで標準化を行いました。たとえば、食事準備の場面ではラップを開けるソースをかけるなど食事準備作業を細分化し分析することにより、「台所を何度も行き来する」「冷蔵庫を何度も開ける」など効率の悪い職員の動きを把握しました。そこで効率の良い職員の動き、経験コツを見える化しマニュアルを作成した結果、食事準備では職員一人当たり平均14分の短縮につながりました。
- 簡素化
簡素化は「こういうものを採り入れたら時間短縮できるのでは」という小さな提案の積み重ねで全体として大きな改善に結びつけました。たとえば、口腔ケア70人分のコップを夜まとめて洗った→使い捨ての紙コップへ変更、フラットシーツ→ボックスシーツへ変更、液体石鹸→泡タイプ石鹸へ変更、利用者の髪を乾かす→ドライヤー手袋を使用して髪を乾かす事へ変更、といった具合にちょっとした改善をした結果、大きな時間短縮につながったようです。
- 平準化
平準化では業務が集中する時間帯の分散で業務時間の平準化を図りました。たとえば、「利用者の入浴時間を1人ずつ計測し数字で見える化」「業務の流れをフローチャートにし全員で共有」「脱衣場の空き時間を最短にする組み合わせを模索」を行うことにより混み合う入浴時間帯の作業を少しずつずらし、業務を分散することができました。
【文責:竹内光彦】