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月刊未来経営

働き方進化論

改めて考えてみると、個人生活や仕事場で最近便利に利用しているサービスの大半は10年以内に出てきて、そして強烈に普及したものであることに驚かされます。

Amazon、Google、iPhone、LINE、Facebook、Chatwork、それにOne Driveのようなオンラインストレージサービス、Spotifyなどサブスクリプションサービス、Suicaなどの電子マネーなどなど。事務所を見渡しても、固定電話、FAXなどの一昔前の情報機器は存在感が薄くなり、事実事務所で固定電話はあまり鳴らなくなっています。

この影響は様々なところに出ていますが、ベテランの働き方にも影響が出ています。

「豊富な経験をもつベテランだからこそ大きな結果を出せる。終身雇用と年功序列を保つ日本型雇用はこんな前提で成り立ってきた」「だがITの普及で情報量は爆発的に増えて知識は短命化し、経験がものをいう領域は小さくなりつつある」とは日経新聞の「働き方進化論」の一文です。要はベテランがその知識や経験を活かしての働く場所が急激に縮小しているということですが、朝日新聞はもっと強烈で、高給を取りながら、もはや自分の働く領域を失っている中高年をその存在感を薄さにひっかけて「妖精さん」と呼んでいます。

このことを中小企業の経営者である私たちはどう捉えるべきでしょうか。

まずはネットやITの知識を活かした営業、人材募集、会議のやり方など、古い知識や経験を振り回し、若い人を未熟者と決めつける時代ではありません。彼らにどれだけ活躍するシーンを与えられるかが、会社の将来を決めると言っても過言ではないように思います。

一方ベテラン勢ですが、資生堂では「リバースメンター」と称し、IT(情報技術)の使いこなし方を若手が役員に指導する制度を展開し、今後は「生徒」の対象をベテラン勢に広げていくようです。人的資源に乏しい中小企業こそ必要な制度というか姿勢のように思います。ITを使い倒し、知識・経験もあり、自信に満ち溢れたベテランはまちがいなく最強の御社の武器ですから。

(文責:飯沼新吾)

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