トピックス

ビジネスレター

総務の達人

社内の交流がもたらす驚きの効果

社員同士の交流会や親睦会または社員旅行など、以前に比べて参加者が少なったので取りやめたといった話を耳にすることもありますが、実は、このちょとした社員同士の交流やふれあいが、生産性を大幅に向上させることが近年の研究からわかっています。

 

IBMで働く2600人の社員を対象にマサチューセッツ工科大学が行った調査では、社内でのつながりと業績の間に明らかな相関関係があることが判明しました。つまり、社内のコミュニケーションの高い社員ほど、高い業績を上げていたのです。その後、IBMは一時は社員の40%が導入していたテレワーク(在宅勤務)を取りやめることにしました。テレワークは社内スペースを節約でき、通勤時間も短縮できて生産的と考えられていましたが、IBMが出した結論は、社員は他の人々に囲まれていた方が、仕事も早く、より創造的で、より協調的に働くというものでした。

ちょっとしたコミュニケーションであっても、生産性を大幅に向上させた事例は、他にもあります。例えば、日立製作所研究グループの矢野和夫氏の行った実験は、銀行のコールセンタースタッフの休憩時間をできるだけ一緒に取れるようにし、会話が弾むよう働きかけるというものでした。すると、なんと受注率が20%以上も継続的に向上したのです!

 

社員の交流が生産性を上げる理由は、主に2つあると考えられます。1つはトランザクティブメモリー(※総務の達人263号参照)という組織学習効果が高まったということです。この組織学習は、フェイス・トゥ・フェイスによる交流で最も高まるといわれています。そしてもう一つが注目に値するのですが、他の人とふれあうことで幸福度や満足度が高まったという事実です。幸福度が高まると、人はより積極的になり、創造性は高まり、生産的になるのです。

もうすぐ忘年会や新年会のシーズンになりますが、今年は例年よりも少し奮発して、多くの社員の参加を呼び掛けてみてはいかがでしょうか。最初はあまり乗り気でなかった社員も、いざ参加してみると意外と楽しかったということは、存外多いのです。

(文責:髙山 正)

最新記事一覧へ

アーカイブ