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月刊未来経営

経営のセンス

「彼女には経営のセンスがある」「彼には経営のセンスがない」とは何をもって判断するのでしょうか。
そもそも経営はセンスでするものなのかと言えば、まるで経営を「勘」でやっているような物言いで、読者である経営者の皆さんには大変失礼なのかもしれませんが、最終的にはそこに行きつくと思います。

 

「この分野は期待収益率が高い」とか「このマーケットは伸びが期待できる」とか、そういったことの良し悪しは経営判断としては非常に重要です。しかしそれは客観的なものだけに、他社も同じような思考回路で、同じような結論に至る可能性は高く、それだけでは他社との差別化を可能にするような面白味のある戦略にはなりません。
結局、お客様は「正しい」から買うわけではなくて、「好きだから」「面白そうだから」買うわけです。つまり最終最後は、お客様は「五感」で感じて、「好きか」「嫌いか」で買うか買わないかを決めます。

でも経営会議の場となると、「好き嫌い」を仕事の場に持ち出すのは、いかにもお子様と言うような雰囲気となり、みんな「正しいこと」を発言し、無理やり良し悪しを物差しとして意思決定して、つまらない結論に至りがちです。
確かにライバル社の例や、現在のマーケットの状況などを判断材料とすることは、理性的な経営として必要なことです。しかしそれは必要最低限の話で、それだけではライバル社に並ぶことはできても頭一つ抜け出せません。

だから重要な、その会社の味付けの部分は「好き嫌い」でものごとを決めるべきで、その最終判断は経営者のセンスに頼るほかありません。8割の理性と2割の勘(あるいは熱)。その2割の勘がその会社の優劣を決めます。

【参考文献:経営センスの論理 楠木建著】

(文責:飯沼新吾)

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