介護事業と働き方改革
来年4月から働き方改革関連法が順次施行されます。
〇毎年5日以上、時季を指定して有給休暇を与える必要があります。
施行:2019年4月~
ただでさえ、人手不足の介護業界にとって大きな改正といえます。原則、全従業員年間5日以上の有休休暇を与えなければならないため、勤務表作成に大きな影響を与えることになります。人員基準を満たすことができるのか、今から検討準備する必要があります。(総務の達人289号参照)
〇管理監督者も含め労働時間の適正な把握が義務化
施行:2019年4月~
従来は残業時間の把握のためなどに労働時間を把握する必要がありましたが、今回の改正により労働時間を把握すること自体が義務化されました。このため、残業手当と関係のない管理監督者も労働時間の把握が必要となります。また、今後客観的な方法により労働時間を把握しているかなども従来以上に厳しくチェックされることが予想されます。
〇正職とパートなどに対する不合理な待遇差が禁止されます。
施行:2019年4月~ 中小企業2021年4月~
同一労働、同一賃金の原則が徹底されます。同じ職務内容等の業務をしている場合、基本給や賞与など待遇に不合理な差が生じることが禁止されます。中小企業の施行はまだ先の話ですが、賃金規程の整備など考えた場合、今から準備検討する必要があると思います。
平成24年の介護保険法の改正により労働基準法等に違反した場合、介護サービス指定事業者の取り消しとなる可能性もありますので、ご注意ください。
【文責:竹内光彦】