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時短や短納期対策における勘違い

遅れているプロジェクトや残業の多い部署の改善に、皆さんはどんな対策を取るでしょう?一般的な対策としては、人員の補充を思いつくのではないでしょうか。しかし、必ずしもそれが得策とは限りません。

マイクロソフトの開発エンジニアだったフレデリック・ブルックスは、名著「人月の神話」のなかで「遅れているプロジェクトへの追加要員は、そのプロジェクトをさらに遅らせるだけである」と述べました。彼はその主な要因を3つ挙げています。一つ目は、新たな担当者を仕事に就かせるための教育にかかる時間的ロス、二つ目にチームのコミュニケーションが複雑になることによる時間的ロス、そしてそれらの複雑性から生じるバグの処理です。ネジを締めるといったような単純な作業ならともかく、ソフトウェア開発のように複雑な作業になれば、さらなる人員補充はかえって仕事を遅らせてしまうということです。結局は「自分でやった方が早い」ということでしょう。

私自身の経験からもう一つ追加すれば、仮に上手く追加要員を受け入れられても、その分他のメンバーの業務量が薄まり、結局チーム全体としてのアウトプットはほとんど変わらないというジレンマです。言葉は悪いですが、烏合の衆をつくっただけということです。

では、どうすればいいのでしょう。既存のメンバーに頼るほかないのでしょうか。

もし解決策を一つ挙げるとすれば、事前に業務量を予測し、忙しくなる前に人員を追加投入するということです。それには、高度な経営的意思決定を要します。忙しい部署に新たな人員を追加するという判断は新入社員でもできます。しかし、まだ忙しくない部署に先行投資的に人員を追加するということには、リスクが伴うからです。もし今これを読んでいるあなたが、経営判断を必要するマネジャー職にあるならば、リスクと責任を取る覚悟が必要です。後手後手の対応ではなく、その優れた洞察力と時流を読み解く力をもって、事前に対応することが、現場の混乱を最小限に留めるのです。

(文責:髙山正)

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