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月刊未来経営

社長・上司のセクハラ

このところ社長や上司のセクハラ問題の相談を受けます。もちろんやたらと体を触るとか、交際を強要するなどは問題外で、相談を受けるまでもないわけですが、「ちょっと太ったね。(痩せたね)」とか、「今日は凄くおしゃれに気を使ってきたね、彼氏でもできた?」とかの発言がなぜセクハラになるかという相談です。
女性の側も「福田財務次官」問題や世界的な「#Metoo」運動などがあり、今まで黙っていた人でも声を上げやすくなってきていますし、逆に上司からしてみればごく普通にコミュニケーションをとっただけなのに、職場の女性とはもう会話が一切できないご時世かと極端な話も聞きます。

セクハラの問題は受けとる側の気持ちの問題だとよく言われますが、社長・上司の場合は二つの特殊な問題を含んでいると思います。
ひとつには権力をもっているということです。
社長や上司に「その発言はセクハラだ」というと、ひどく不機嫌になられたり、下手をすると給与の査定などにひびいたりなどパワハラにすり替わる可能性があるため、怖くて嫌だと言えないということです。実際にそんなことはなかったとしても、部下はそうは思わない人も多いです。だから若手の社員が言う軽口とは意味が違い、鬱屈とした問題に発展しやすいということです。
もう一つはジェネレーションの問題です。
なんだかんだ言っても社長世代は、女性は下働き的な意識が色濃く残っているときに、社会人になっています。ですから上から目線の「しょせん女なんか」的な発言や態度に、女性に対するリスペクトが欠けている本質を見透かされて問題になりがちということです。これは言わば社長が実は裸の王様であるという意味で、その本質に補正をかけていかないと逆に時代遅れな人と蔑まれ、憐れまれる立場になりかねません。

(文責:飯沼新吾)

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