それで、どうなる?
仕事柄、多くの経営者の方々にお会いしますが、その方々の思考に共通項があるとすると、それは、原因よりも影響を重視していることだと感じます。
起きた(もしくは起ころうとしている)事象の原因(なぜ、そうなった?)はもちろん考えますが、それよりも影響(その結果、どうなる?)を考えることにウェイトを置いています。
なぜでしょう?
それは、マネジメントレベルの高いポジションにいる人ほど、影響の判断が重要になるからです。
原因究明は、当事者が黙っていてもやります。
たとえば、あなたが社長だとします。
社長のあなたが、従業員の報告によって、自らアクションを起こす場合を想定してみてください。
どんな場合ですか?
たいていのことは、興味を持たないか、報告してきた人に「任せる」という処理でしょう。
起きたことに興味を持つのは、それによる影響が大きいと判断したケースだけです。
例えば、“社長の自分が自らこのクレームに対応しなければ、これまでの継続的な取引が打ち切られるかもな。”と判断した場合など。
(そもそもこれが上役の仕事ですけど。)
立場を変えて、従業員側から見ると、経営者をはじめ、ポジションが上の人の興味を引き出すためには、
影響に焦点をあてた説明をすることがポイントになります。
「社長になったつもりで考えなさい」というアドバイスがありますが、
それを具体化すると、
「常に影響を考えなさい」
というのがひとつの解釈になります。
これをやるとどうなるか?
やらないとどうなるか?
何と何が起きるか?
さらに、それがその後どうなるか?
影響を考えることで、結果がとんでもなく大きな違いにつながるかもしれませんね。