これからは人材確保と育成が課題
建設業に従事する就業者数が20年後には300万人以下の278万人となり、ピーク時の半分以下になる見通しであることが国土交通省の実施した調査で分かりました。
調査結果によると、ピーク時の平成9年に685万人いた建設就業者数は平成22年では487万人いますが、平成32年時点で341万人、平成42年では278万人と減少していくとのことです。
また国土交通省によると、配管工、とびや左官といった建設技能労働者は平成21年までは過剰傾向でしたが今後の建設投資額と比較すると平成25年には最大で67万人、平成30年には86万人不足するとの推計を出しました。
減少・不足の原因としては、①少子高齢化と人口減少②24歳以下の若年入職者が15年前と比べると20万人減少し約5万人しかいない(建設業に対する魅力を感じていない)③「収入が低い」「仕事がきつい」という現実により仕事を辞めてしまう方が多いなどが挙げられます。
建設業就業者の現在の年齢構成は55歳以上が全体の33%を占めており、将来的には労働者が不足する事態に陥る可能性と共に次世代への技能承継が大きな課題となります。
今後は若い人材をどのように確保し、育てるかが会社継続の重要な要素となります。また後継者がいる会社では、後継者自身が20年後の働き盛りの時までに取るべき資格と承継すべき技能を明確にし、一人前の技術者になることが生き残る上での最低条件となるのではないでしょうか。