倒産防止共済を活用しよう
中小企業庁は、取引先の倒産により発生する連鎖倒産を防ぐ「中小企業倒産防止共済制度」を今年の10月までに大幅改正・施行します。この制度により得意先が倒産した時、無担保・無保証で積立掛金の10倍の範囲内で借入が可能です。ちなみに現在の倒産防止共済の加入者は約30万社で、そのうち建設業者は23.8%となっています。
今回の改正内容は、近年の売掛債権の高額化に伴い、共済金の貸付限度額を3,200万円から8,000万円に引き上げ、これに伴って掛金の積立限度額を現行の320万円から800万円に変更します。また月額掛金も8万円から20万円に上限を引き上げるほか、償還期間の上限を5年から10年に延長します。
会社の生死の分かれ目は、資金対応のスピードと言っても過言ではありません。特に建設業では、完成工事未収入金の入金が元請会社の都合で延びてしまうことや、入金のほとんどがサイトの長い手形になり、最終的に取引先が倒産となることが多々あります。
取引先の倒産は予測ができないものであり、自社に責任のない経営危機をどのように回避するか今後は考えなければいけません。売上の取引先に懸念事項があるなら、これを機会に検討してみてはいかがでしょうか。
共済掛金は倒産防止のリスクを回避すると同時に税法上、全額損金算入することができ40カ月を経過してから任意解約した場合には100%返戻されますので節税対策にも有効です。倒産防止共済の詳細は以下のホームページで確認して下さい。
中小企業基盤整備機構HP:http://www.smrj.go.jp/tkyosai/