変化を脅威ではなくチャンスとして捉える
(株)野村総合研究所は2023年度までの新設住宅着工戸数予測を8月3日発表しました。野村総研は以下の項目で予測をまとめました。
①既存住宅の残存予測…建築時期が新しいほど残存率が高いことから、住宅の長寿命化は進んでいる。2000年以降に建築された住宅の場合、半分が建て替えられるまでには約70年かかる
②住宅ストックの予測…2015年度以降の世帯数のピークアウトとともに減少していく
③空き家率の予測…将来的には全国の空き家率は約14%程度で安定する
以上のことをふまえた野村総研が推計したグラフによると、新設住宅着工戸数は2020年度には約83万戸になり、1996年度の戸数と比べると約半分の水準になるとの推測です。
野村総研は本格的な80万戸時代を迎える住宅業界は、新築市場シェアの獲得に向けたマーケティングの強化とリフォームや中古住宅など新築市場に依存しない事業構造への転換を提言しています。
いつか景気が良くなると考えている経営者の方もいらっしゃるとは思いますが、新築住宅の減少は避けては通れない課題です。経営者がこれを脅威からチャンスに変えるように考えることが生き残るための必要条件となるでしょう。