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賞与について考える

今月のビジネスレターが、皆様のお手元に届くころにはもう賞与額が決定し、そろそろ支給される頃かと思います。なかにはもう支給が済んでいるところもあるかもしれません。

通常、賞与は、夏・冬合計で基本給の3~5ヶ月程度が支給されていますが、世界的には、日本特有の制度のようです。その背景には欧米の成果主義的賃金と違い、日本の賃金制度が、学歴、年齢、勤続年数などの属人的賃金体系であったことに起因しています。
そういった固定的賃金をより弾力的なものとする機能として、賞与は以下のような役割を果たしています。
①経営・部門業績の良否を判定する機能(総額決定)
②人の仕事や成果を反映させる貢献的機能(個別分配)
実務においても賞与の決定方法は世間相場から企業業績重視へシフトし、人事考課もほとんど九割以上の企業で賞与に反映させています。

人件費管理にとって賞与には大きなメリットがあります。
①残業代などの割増賃金の基礎単価に含める必要がない。
②基本給と違ってある程度、経営者側の裁量で変動させることができる。
いわば、賃金の調整弁なのです。そういった意味では、たとえパートタイマーであっても基本給を下げ、賞与という制度を設けておいた方がいいのかもしれません。

以上のように、賞与が業績連動、成果配分という性格を持つ以上、それは単なる金銭的意味だけでなく、会社または社員の評価としての意味を有します。正しい業績の把握、人事考課によって、納得を得られるものにすることが必要なのです。それにより、従業員に対するインセンティブとしての効果を最大限に発揮することが出来るのです

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