会議の進め方
一人で考えるより、多くの人の意見を会議等で聞いた方が、より良いアイデアが生み出されるのではと思いがちですが、本当にそうでしょうか?
長い時間をかけて会議を行ったが、結局大したアイデアも出ず、単なる報告会で終わってしまった、逆にとんでもない決定をしてしまった、という経験が誰しもあるはずです。
このような現象を社会心理学では「集団浅慮」といいます。集団であるが故におこってしまう事象です。
例えば、現状維持に固執し、「やれない、できない」理由ばかりや、「まあ、いいじゃないか」という雰囲気になって、結局何の生産性もない会議になってしまうこと、逆に「赤信号みんなで渡れば怖くない」ではないですが、個人ではしないような危険な決定をしてしまうことをいいます。特に日本人は、このような傾向が強いかもしれません。
このような現象がおこる原因はいくつかありますが、凝集性が高い(まとまりが強い)内集団であったり、ワンマン的なリーダーがいる場合に起きやすくなります。
確かに、多くのメンバーの意見に耳を傾け、議論の尽くせる会議にすることが望ましいのですがなかなか、そううまくはいかないかもしれません。
「ブレーンストーミング」というやり方などもありますが、事前に個々人の考えを紙に書いてまとめてきてもらい、それを会議で発表してもらう方法はどうでしょう。確かに手間のかかる方法ではありますが、これならば「声の大きな人の意見が通る」なんてことも減り、それぞれのアイデアも出しやすくなります。一度試してみてはいかがでしょうか。