ワーク・ライフ・バランス
長時間労働による労働災害などが騒がれる中、ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)について改めて見直そうとする動きが高まっています。「そんな悠長なことを言っていて中小企業の経営が成り立つのか」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、「2010年版中小企業白書」に興味ある資料が載っていたので紹介したいと思います。
上記の図は中小企業のワーク・ライフ・バランスへの取組が社員の定着率や仕事の成果にどんな影響を及ぼすかを示したものです。取組が高い中小企業は正社員、非正社員ともに全ての項目に渡って高い評価がされており、従業員の定着率や生産性にワーク・ライフ・バランスがプラスの効果をもたらしていることが分かります。また別の資料によると、ワーク・ライフ・バランスに取組んでいる企業の社員は「この会社の発展のためなら人並み以上の努力をすることをいとわない」「今の職場で働いていることを誇りに感じる」と答える割合が高く、会社に対する貢献意欲の向上にも影響を与えていることが分かります。
充実したプライベートを過ごすことが、仕事にも良い影響を与え、また仕事を通して学んだことがプライベートでも活かせたり、ワークとライフは重なる部分があります。そのことを理解し、配慮している企業に対して、社員も働きやすさを感じ「頑張って働こう」という気持ちになっているのでしょう。