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総務の達人

成功の決め手は仕事量

長時間労働は体調を崩すことにつながることもあり「悪いことだ」という風潮が以前より強くなってきたような気がします。労働時間を抑制しようという企業も増えてきました。それも確かに一理ありますが、労働時間をただ単純に減らしてしまって、果たしてそれで企業の競争力を維持できるのでしょうか?

例えば、難関な国家試験に合格したいとすれば、何時間勉強したかが、合否を左右します。スポーツであっても、どれだけ練習したかが、上達につながってきます。仕事も同じではないでしょうか。ある程度量をこなさなくては、早く一人前にはなれません。

ボストン・コンサルティング・グループが発見した「経験曲線効果」という法則があります。これは「同一製品の累積生産量が増えるに従って、単位当たりの総コストが一定の割合で低下していく」というものです。そのメカニズムは解明されていませんが、繰り返し学習により能率が向上していくことが要因の一つと考えられています。やはり能率や効率を上げるにはが必要なのです。

「仕事そのものの質をあげて効率化すればいいではないか」という方もいるかもしれませんが、もともと、その質も量の蓄積から生まれるものではないでしょうか。

才能や過去の経験がなくても、時間だけは今からでもかけることができます。日本電産の社長永守さんが「どんな競争も最後に勝つのは『ハードワーキング』だ。人の2倍働いて成功しないことはない」と言っていたのが印象的です。

ただ、人の2倍働くためには、その仕事が楽しくなければ、なかなか持続ができません。確かに仕事はつらい側面もありますが、少なくともやりがいのあるものにしなければなりません。もし、そうできたならば、多少長く働いたところで「体調を崩す」ことはまずないでしょう。

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