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労務管理3.0

マーケティングの世界では今、マーケティング3.0という考えが注目されています。マーケティング1.0は高度成長期の頃の安く大量生産をし、市場を拡大するような製品志向的マーケティングを指します。マーケティング2.0は同じものを大量に作っているだけでは売れない時代になり、顧客のニーズに合わせ差別化された製品を提供する消費者志向的マーケティングを意味します。
そしてマーケティング3.0は、その商品から得られるベネフィットだけでなく、その商品、サービスを利用することによる心の満足であったり共感を求めます。単純にいうと、その企業や商品が「好き」「価値観が合う」「環境的や社会的」といった価値主導、社会的志向ということでしょうか。  
   
労務管理についても同じことが言えるのではないかと思います。高度成長期の時代は年功序列型の賃金制度で、多く給料を稼ぐことが働くことの動機となっていました。その後、働き方も多様になりながら、能力主義、成果主義といった人事制度が導入されるようになり、企業は従業員のモチベーションを維持しようとしました。しかしながら、それだけでは彼らを惹きつけておくことが難しくなってきました。

最近になり、給料もさることながら、例えば、グーグルやネットアップのように「働きがい」のある企業が注目されるようになっています。グーグルの好きなプロジェクトに勤務時間の20%を費やしてもいいという「20%ルール」は有名です。ネットアップは職場のコミュニケーションを非常に大切にしており、聞きたいことがあれば、海外にいる組織のトップにも直接問い合わせできるような制度があります。仕事が楽しく、価値観の合う仲間と働ける仕組みがあります。

また、これらの企業に共通しているのが、自分たちの事業活動を通じて社会的にも新たな価値を提供しようというCSV(共通価値の創造)という考えが根底にあることです。自分たちの仕事は顧客や社会を良くし貢献しているという自負があり、誇りを持っています。そういった企業理念を強く持っているのです。

給料という金銭的な報酬だけでなく、仕事に対する「使命感」とそこから得られる「満足感や達成感」という心の報酬が彼らにやる気を起こさせているのです。

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