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従業員満足度が先か、顧客満足度が先か

顧客満足度を向上させるには、まず従業員満足度を向上させることが重要だといわれます。従業員の満足度が高まれば、顧客に対するサービスや商品の品質も向上するということです。それによって顧客が自社のファンとなり、企業の利益も増加するという考え方です。企業が労働環境を改善したり、福利厚生を充実させたりと従業員の満足度向上に努めるのはそういう側面があります。
もちろん従業員の不満を取り除けば、離職率を減少させたり、生産性の向上につながったりするでしょう。しかし、上述の通り、ただそれだけではありません。

①企業の取組 ⇒ ②従業員満足度の向上 ⇒ ③顧客満足度の向上 ⇒ ④利益の向上 

一方、視点を変えれば、逆の考え方もできます。顧客満足度が高まれば、従業員満足度が高まるという考え方です。顧客満足度が向上するということは、従業員が「人の役に立てた、世の中の役に立てた」ということです。感謝もされるでしょう。つまり、「自分たちの仕事=製品やサービス」が世の中に認められたということです。自尊心を高めることになるでしょう。これらは、働く上で高い動機づけになります。顧客満足の向上自体が従業員の動機となり満足になるということです。そして、この従業員満足度の向上がさらなる顧客満足度の向上につながり、しいては会社の利益へ―という良いサイクルが回転し始めます。顧客満足度と従業員満足度には、より直接的な相互依存関係があるということが言えそうです。

 従業員満足度の向上 ⇔ 顧客満足度の向上 
   
福利厚生の充実で従業員の満足度を上げるのも重要ですが、顧客が満足していることを実感できたり、社会の役に立っていることが感じられるような仕組みが従業員満足度を向上させ、上述のような良いサイクルを回転させるのではないでしょうか。

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