いつ採用すればいいか?今でしょ
中小企業であれば中途採用が多いと思いますが、採用のタイミングはいつが適切でしょう。
退職に伴い補充をすることもあれば、業務拡大のため募集することもあると思います。会社の人件費コストを考えれば、できるだけギリギリまで最低人員で回し「忙しくなってから募集しよう」と考えるのが普通です。しかし、採用のタイミングは「そろそろ人を補充したいな」と思ったら、そのとき、一日も早く採用計画に着手することをお勧めします。その理由は2つあります。
①採用決定までにじっくり時間をかけ、ハードルを上げた採用をするため
時間的に余裕がないと多少納得のいかない人材であったとしても採用せざるを得ないことになってしまいます。また、面接もできれば最低2回以上は行いたいところですが、時間がなければそうもいきません。じっくりフィルターをかけることが採用の一番の決め手なのです。
②人材育成をきちんと行うため
忙しくなってから採用するのでは、十分な教育研修はできません。必然的に経験者や即戦力となる人材を選ぶことになりますが、「即戦力」=「いい人材」とは限りません。また、未経験者なら尚更、たとえ経験者であっても、ほったらかしにしていては辞めてしまうかもしれません。
「そうは言っても中小企業では資金的にも時間的にも余裕はないし、そんな選べるような立場じゃないよ」と反論する方もいるかもしれません。採用に膨大な労力を費やしていることでも有名なリッツカールトンの人事マネージャーが、リッツカールトンの採用についての講演で、会場にいたある経営者から同じことを質問されていました。それはリッツカールトンだからできるんだ、と。そのときリッツカールトンの人事マネージャーは「それでも私たちは、まだ中小零細企業だったころから、どんなに苦しくてもずっとそうしてきた」と答えました。中小企業だからこそ採用にもっと積極的に取り組むべきということでしょう。