給料で従業員はやる気になるのか?
給料を多く支払ったから、その分やる気を出して仕事をしてもらいたいと考える経営者は多いと思います。一方で、給料の高い人が必ずしもやる気があるとは限らないのも事実です。
下図は、日本能率協会が今年実施したアンケート調査の集計です。右図の「やりがいを感じない理由」の1番は「収入が低い」ことですが、左図の「やりがいを感じる理由」の1番多い回答は「やりたい仕事ができる」で「収入が高い」ことについては11番目に多い理由です。
学者のハーズバーグは、給料は人の動機づけとなる要因ではなく、不満になる要因だと言っています。だからといって、給料を上げても意味がないということではありません。給料が高いからといって、それと比例してやる気が出るというものではありませんが、少ないと不満につながるということです。生活水準や世間相場を大きく下回るようでは、やる気以前の問題です。その点を留意しながら、給料以外のインセンティブも与えていくことが大切です。