「セカンドオピニオン」に対する患者意識
かかりつけ医師による現在の診断内容や治療法に関して、他の医師の意見を求める「セカンドオピニオン」に対する患者の意識について、厚生労働省から「平成23年度 受療行動調査の概況」が公表されています。
調査結果から「セカンドオピニオンが必要と思う」という割合は、外来患者が23.4%、入院患者が34.6%であり、外来患者よりも症状が重い入院患者の方が、セカンドオピニオンを必要と考える割合が高い結果となっています。
実際にセカンドオピニオンを受けるとなると、金銭面の負担が発生し、時間や労力も必要となりますが、最近では、生命保険会社における契約者サービスとしてセカンドオピニオンの提供サービスなども充実してきており、上記「必要と思う」と回答した中の約3割程がセカンドオピニオンを受けたことがあるという結果が出ています。
注目すべきは、セカンドオピニオンを受けた患者の満足度は、外来患者及び入院患者ともに約8割程が「満足」と回答したことに対し、「良くなかった」という回答は、わずか2%程度にとどまっていることから、セカンドオピニオンを受けることによる満足度は高いと考えられます。セカンドオピニオンに対する患者の捉え方は様々ですが、主治医に対する裏切り行為という考え方も今は昔となり、セカンドオピニオンを求める患者は今後も増加することが予想されます。患者の「安心したい」という気持ちを十分に考えながら、病状や治療方針などをきちんと説明することが大切であるとあらためて感じさせる調査結果ともいえるでしょう。