平成24年度 税制改正の行く末
いつもの年であれば前年12月中旬に公表される「税制改正大綱」が今年の税制改正の行く末を示す「全て」であるのですが、今年に限っては三本立てのシナリオになりそうです。
1.復興増税法案(国会通過)
(1)所得税2.1%の定率増税(25年から25年間)
(2)法人税 実質約2.4%税率アップ(ただし実行税率5%の減税後で、24年から3年間)
(3)住民税1人当たり年1,000円増額(26年から10年間)
2.税制改正大綱(閣議決定の段階)
23年度改正の後始末がほとんどで、超小粒。
(1)太陽光発電設備など全額償却可能に(24年4月~25年3月取得分)
(2)給与収入1,500万円超の場合、給与所得控除を一律245万円に。(25年分から)
(3)住宅取得資金贈与の非課税枠を省エネ、耐震住宅には24年においては1,500万円に拡充(通常の住宅の場合1,000万円)
3.税制抜本改革(民主党内でも意見がバラバラ、23年中に素案の取りまとめ予定?!)
(1)社会保障と税の一体改革を目指して、消費税の税率引き上げ。
(2)その他所得税の増税(高額所得者の税負担の引き上げほか)、相続税の増税(基礎控除引き上げほか)、法人税の増減税(税率引き下げと課税ベースの拡大ほか)
給付となるとすぐ法案が通るのですが、その財源をどうするかとなると、選挙を見据えて議論を常に「先送り」してきました。今回はどうなりますでしょうか。