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月刊未来経営

贈与の季節

暦は師走。もうすぐ年の瀬です。贈与税の課税は暦年ごとですから、資産家の方は、下記の点にご注意頂いて本年分の贈与を年内中におこなってください。

【注意点 その1】あげる側、もらう側の意思を明確に
贈与の場合、代わりに何かをしてもらうということがないので、本当にあげる意思、もらう意思があったのかが、家族間や税務署との間で、とかく問題になります。私が体験した実例ですが、生前に贈与を受けた金品について、本当は貸し借りではないのか、贈与者が認知症にかかっていたのではないか、末期がんの治療でモルヒネの注射を受けていたのではないかと揉めたことがあります。その点を明確にするには、本人のサインが一番です。できる限り贈与契約書を作成してください。

【注意点 その2】税金を払って証拠を残そう
贈与税の非課税枠は110万円ですが、できればそれをオーバーして贈与し、僅かでも税金を支払ってください。最近の税務署は相続税調査の際、非課税枠110万円の贈与に噛みついてくる傾向があります。贈与税を支払うことは、いわば正式な贈与が行われたことの有力な証拠の一つとなります。

【注意点 その3】もらった財産は本人が管理すること
110万円ずつ贈与を受けて相当額になった預金の管理を、贈与者である父親が行っているケースがよくあります。20歳を超え成人となれば、預金の管理者を本人に移しましょう。住所も実家の住所、名前も嫁に行く前の名前、印鑑も本人が知らない印鑑、支店も実家の近くの支店、しかも株を贈与したものの配当は父親が懐に入れているとなれば本人がもらったとはいえません。この場合、せっかくの相続対策の努力もむなしく「贈与はなかったもの」として否認されます。

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