消費税率の引き上げ 対応策2【値札・メニュー】
いよいよ消費税率が引き上げられる4月1日が迫ってきました。最終消費者相手のご商売のかたは税率アップ後のプライシングなど、決断の時を迎えています。そしてそれに添って値札・メニューなどの付け替えが必要となります。
値札の表示は「税込総額表示」が基本ですが、平成29年3月31日まで「税抜表示」が認められています。今回の8%への税率アップだけならともかく、平成27年10月1日からは税率を10%にアップすることを予定していますから、流通各社は税抜表示を基本としてくることで足並みが揃いそうです。たしかに1,058円(税込)よりも980円(税抜)のほうが値ごろ感も出しやすいですからね。
ただし平成29年4月1日からは税込総額表示が義務付けられていますから、またその時にも値札の付け替えが必要となります。
メニューの表示はもっと悩ましい話かと思います。
外食産業は税率アップで一番影響が出やすいと言われています。ですから税込総額表示の問題だけでなく、そのメニューの中身もどうするか真剣に向き合わなければならないことでしょう。
たとえば牛丼業界を見ると、ここのところの材料費の高騰や、物価上昇の兆しも見えてきましたから、切よく一杯300円に値上げするかなと思っていたところ、松屋さんは290円とし、吉野家やすき屋さんは、相手の動きを探っているらしく発表がありません。
お客様一人だけに3%ぐらいオマケしても、どうということはありません。でも「塵も積もれば」で、1年間すべてのお客様に3%オマケすると当たり前ですが年商の3%ぐらい利益が減ります。いま経常利益率3%が減ってもどうということのないお店はそうそうないでしょうから、策なしというわけにはいきません。